「卒業」を英語で表現する際、「graduate」だけではなく、さまざまな言い方があります。学校の卒業だけでなく、人生の節目や仕事のキャリアにおいても「卒業」に関連する英語表現が使われます。本記事では、「卒業」に関する基本的な英語表現から、日常会話で役立つフレーズ、関連する英語の文化まで詳しく解説します。

1. 「卒業」の基本的な英語表現

Graduate(卒業する)

「graduate」は「卒業する」という動詞、または「卒業生」という名詞として使われます。特にアメリカ英語では「graduate from ~」の形が一般的です。一方で、イギリス英語では「graduate university」のように前置詞なしで使われることもあります。また、「graduate」は高校や大学だけでなく、特定の研修プログラムや専門学校を終えた際にも使用されることがあります。

例文:
・She will graduate from high school next year.
(彼女は来年高校を卒業する。)
・He is a Harvard graduate.
(彼はハーバード大学の卒業生だ。)
・My sister graduated from medical school and became a doctor.
(私の姉は医学部を卒業し、医者になった。)
・After completing the program, you will officially graduate.
(プログラムを修了すると、正式に卒業することになります。)

Graduation(卒業)

「graduation」は「卒業」という名詞で、卒業式(graduation ceremony)とも関連しています。この単語は、学校や大学を正式に終えることを指すだけでなく、キャリアや人生の次のステージへ進むことを比喩的に表現する際にも使われます。例えば、「graduation from childhood(子供時代からの卒業)」のように、特定の段階を終えて新たな段階に進むことを意味することもあります。

例文:
・My family attended my graduation ceremony.
(家族が私の卒業式に出席した。)
・Graduation is a significant milestone in life.
(卒業は人生の大きな節目だ。)
・Many students feel both excited and nervous about their graduation.
(多くの学生は卒業に対してワクワクしながらも不安を感じる。)
・His graduation from college marked the beginning of his career.
(彼の大学卒業は、彼のキャリアの始まりを意味していた。)

Completion(修了)

「completion」は、コースや研修などを「修了する」という意味で使われることが多いです。通常、「graduate」が学位や正式な卒業を指すのに対し、「completion」は特定のプログラムやトレーニングを終えたことを指します。そのため、語学コースや資格取得プログラムなどを終えた際には「completion」がよく使われます。

例文:
・He received a certificate upon completion of the course.
(彼はそのコースを修了し、証明書を受け取った。)
・The completion of the project took longer than expected.
(そのプロジェクトの完了には予想以上の時間がかかった。)
・After the completion of the internship, she was offered a full-time position.
(インターンシップを修了した後、彼女は正社員のオファーを受けた。)
・Successful completion of this training will qualify you for the next level.
(この研修を無事に修了すると、次のレベルの資格が得られる。)

2. 学校や大学の卒業に関連する英語表現

Commencement(卒業式)

アメリカでは「commencement」が卒業式を指す正式な言葉として使われます。

例文:
・The commencement speech was very inspiring.
(卒業式のスピーチはとても感動的だった。)

Cap and Gown(卒業式の服装)

「cap and gown」は、卒業式で着る帽子とガウンを指します。

例文:
・All graduates wore their caps and gowns at the ceremony.
(すべての卒業生が帽子とガウンを着て式に参加した。)

3. 卒業に関する日常会話のフレーズ

Congratulations on your graduation!(卒業おめでとう!)

友人や家族の卒業を祝う際に使える定番のフレーズです。卒業式当日やお祝いのメッセージカード、SNSの投稿など、さまざまな場面で活用できます。よりカジュアルに「Congrats on your graduation!」と言うこともできますし、「I’m so proud of you!(本当に誇りに思うよ!)」や「You did it!(やったね!)」を付け加えると、さらに温かみのあるメッセージになります。

例文:
・Congratulations on your graduation! I know how hard you worked for this.
(卒業おめでとう!この日のために一生懸命頑張ったのを知っているよ。)
・Congrats on your graduation! Wishing you success in your future endeavors.
(卒業おめでとう!今後の成功を願っているよ。)
・You finally made it! Congratulations on this big achievement.
(ついに成し遂げたね!この大きな達成を祝福するよ。)

I finally graduated!(ついに卒業した!)

自分の卒業を喜びながら報告する際に使えるフレーズです。特に、長年の努力が実ったことを強調したい場合にぴったりです。「I can’t believe I finally graduated!(ついに卒業したなんて信じられない!)」のようにすると、感慨深さがより伝わります。また、SNSの投稿では、「Finally, I’m a graduate!(ついに卒業生になった!)」のように表現するのもよく使われます。

例文:
・I finally graduated! It was a long journey, but I made it.
(ついに卒業した!長い道のりだったけど、やり遂げたよ。)
・I can't believe I finally graduated! Time flies so fast.
(ついに卒業したなんて信じられない!時間が経つのは本当に早いね。)
・After years of studying and hard work, I finally graduated today!
(何年もの勉強と努力を経て、ついに今日卒業しました!)

What are your plans after graduation?(卒業後の予定は?)

卒業後の進路について尋ねる際のフレーズです。友人や知人と将来の話をする場面でよく使われます。「Do you have any plans after graduation?(卒業後の予定は決まっている?)」や、「Are you going to college or start working?(大学に進学するの?それとも働き始めるの?)」といった質問にアレンジすることも可能です。

例文:
・What are your plans after graduation? Are you thinking about going to graduate school?
(卒業後の予定は?大学院に進学することを考えているの?)
・Do you have any job offers lined up after graduation?
(卒業後に内定はもらっているの?)
・What do you want to do after graduation? Travel, work, or more studies?
(卒業後は何をしたい?旅行、仕事、それともさらに勉強?)

4. 英語圏の卒業に関する文化

卒業式の習慣

アメリカやイギリスなどの英語圏では、卒業式(graduation ceremony)は学生にとって非常に重要な節目とされています。特にアメリカでは、卒業生が伝統的なキャップとガウン(cap and gown)を着用し、卒業証書(diploma)を受け取ります。

また、多くの学校では「帽子を投げる(throwing the mortarboard)」という儀式が行われます。これは、卒業の喜びを表す象徴的な行為であり、卒業式のハイライトの一つです。もともとはアメリカ海軍兵学校で始まった伝統ですが、現在では多くの大学や高校で見られるようになりました。

さらに、卒業スピーチ(commencement speech)も重要な文化の一つです。有名な卒業生や著名人が、卒業生に向けて人生のアドバイスを送ることが一般的です。これらのスピーチはインスピレーションを与えるものが多く、スティーブ・ジョブズやオプラ・ウィンフリーのスピーチは特に有名です。

例文:
・Graduation ceremonies in the US often include speeches by famous alumni or celebrities.
(アメリカの卒業式では、有名な卒業生や著名人のスピーチが含まれることが多い。)
・Throwing the mortarboard in the air is a symbolic act of celebrating graduation.
(帽子を空中に投げることは、卒業を祝う象徴的な行為だ。)
・The commencement speech at my university was given by a well-known author.
(私の大学の卒業式のスピーチは、有名な作家が行った。)

バチェラー、マスター、ドクターとは?

英語圏では、学位(degree)によって「卒業(graduation)」の意味が異なります。特に大学以上の教育では、学士(bachelor’s degree)、修士(master’s degree)、博士(doctorate)の3つの主要な学位があります。

学士号(Bachelor’s Degree)
一般的に、大学の学部課程を修了すると「学士号(bachelor’s degree)」が授与されます。専攻によって「Bachelor of Arts(文学士)」や「Bachelor of Science(理学士)」と呼ばれます。通常、4年間の学習が必要です。

修士号(Master’s Degree)
学士号を取得した後、さらに専門的な知識を深めるためのプログラムが「修士号(master’s degree)」です。通常は1~2年の学習が必要で、「Master of Business Administration(MBA)」のような専門職学位もあります。

博士号(Doctorate)
学問の最高位にあたるのが「博士号(doctorate)」で、Ph.D.(Doctor of Philosophy)が最も一般的な種類です。博士号を取得するには、数年間の研究と論文執筆が求められます。

例文:
・He earned a bachelor’s degree in psychology from Harvard University.
(彼はハーバード大学で心理学の学士号を取得した。)
・She is currently pursuing a master’s degree in economics.
(彼女は現在、経済学の修士号を取得するために勉強している。)
・After years of research, he finally completed his Ph.D. in physics.
(何年もの研究を経て、彼はついに物理学の博士号を取得した。)

5. まとめ

本記事では、「卒業」に関連する英語表現を詳しく解説しました。「graduate」や「graduation」などの基本的な単語から、卒業式に関する英語表現、日常会話で使えるフレーズ、英語圏の文化まで幅広く紹介しました。

「卒業」は人生の重要な節目であり、英語でもさまざまな場面で使われる表現です。特に、海外の学校や大学に通う場合や、英語で卒業に関する話題を扱う際には、適切な表現を知っておくことが役立ちます。

この記事を通じて、「卒業」に関連する英語表現をマスターし、日常会話やビジネスシーンで活用してみてください!

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