日常会話で頻繁に使われる「なるほど」という言葉。相手の説明に納得したときや理解したときに使いますが、英語ではどう表現するのが自然なのでしょうか?この記事では、「なるほど」に対応する英語表現のニュアンスや使い方、場面ごとの適切な言い換えについて、例文を交えて詳しく解説します。

1. 「なるほど」は英語でどう訳す?

1.1 「なるほど」の意味と用途

日本語の「なるほど」は、相手の説明や意見を聞いて「理解できた」「納得した」と感じたときに使います。単に意味がわかったというよりも、感心や共感を含む表現として用いられることが多いです。

1.2 一語で完全に置き換えられない理由

英語には「なるほど」とまったく同じ意味を持つ単語は存在しません。そのため、文脈に応じて「I see」「That makes sense」「Got it」「I get it」「Interesting」など複数の表現を使い分ける必要があります。

2. 基本的な「なるほど」の英語表現

2.1 I see

最もよく使われるのが“I see”です。軽い納得や理解を示すときに自然な表現です。

例:

A: You just need to press this button.

B: Oh, I see. Thanks.

2.2 That makes sense

論理的に納得できたときは“That makes sense”が適しています。相手の説明に筋が通っていて理解できたときに使います。

例:

A: We moved the deadline because of the holiday.

B: That makes sense.

2.3 I got it / Got it

よりカジュアルに「わかったよ」「理解したよ」と言いたい場合は“I got it”や“Got it”が使われます。命令や説明の確認時に使うことが多いです。

例:

A: You need to finish this by 5pm.

B: Got it.

3. 丁寧さや感情を含めた「なるほど」の英語表現

3.1 I understand

フォーマルで丁寧な印象を与えたいときには“I understand”が使えます。ただし、これは「理解しました」という意味であり、感心のニュアンスは少なめです。

3.2 I see what you mean

相手の意図や立場に共感しつつ理解するニュアンスを表したいときには“I see what you mean”が便利です。

例:

A: I was upset because nobody listened to me.

B: I see what you mean.

3.3 Ah, I get it now

「やっとわかった!」というタイミングには “Ah, I get it now” など、気づきの要素を含んだ表現が適しています。

4. 相手の説明に感心・共感した「なるほど」

4.1 Interesting

新しい情報や意見に対して「面白い」「興味深い」という感情を込めて“Interesting”と答えるのは自然です。

例:

A: In Iceland, people often have two surnames.

B: Interesting.

4.2 I never thought of it that way

相手の考えや視点に感心したときには“I never thought of it that way”という表現が使えます。

例:

A: Maybe failure is just part of learning.

B: I never thought of it that way.

4.3 That’s a good point

相手の発言に納得し、それが的確であると認めたいときには“That’s a good point”が適しています。

5. ビジネスシーンで使える「なるほど」の英語表現

5.1 I see your point

議論や会議中に相手の主張を理解・共感したことを伝える際には“I see your point”が自然です。

5.2 That clarifies it

説明を受けて不明点がなくなったときには“That clarifies it”という表現が使えます。特に、説明を聞いたあとに安心したニュアンスを含みます。

5.3 Thanks for the explanation

説明に対して感謝を述べると同時に「なるほど」と伝えるには、“Thanks for the explanation”が礼儀正しく適しています。

6. カジュアルな会話での「なるほど」

6.1 Right

相槌のように軽く「なるほど」と言いたいときには“Right”が使えます。

例:

A: This movie was based on a true story.

B: Right.

6.2 Oh, I see now

ちょっと時間がかかった後の理解には“Oh, I see now”が自然です。状況がようやくつかめた、というニュアンスを表せます。

6.3 Okay, gotcha

非常にカジュアルな表現で、“gotcha”(= I got you)は、仲の良い間柄で使われることが多いです。

7. 文化の違いに注意した「なるほど」の表現

7.1 日本語の「なるほど」は共感を含む

英語の「理解する」表現は事実確認的で、日本語のような共感・感心のニュアンスが薄い場合があります。そのため、状況に応じて補足表現を加えるとより自然です。

7.2 うなずきや表情でも伝わる

英語圏では「なるほど」を言葉で表現するより、表情やリアクションで示すこともあります。I seeやThat’s trueなどの言葉に加え、笑顔や相槌が重要になります。

8. まとめ:「なるほど」は状況に応じて使い分けよう

「なるほど」という日本語にぴったり当てはまる英語表現は存在しませんが、文脈に応じて適切な英語を使い分けることで、自然な会話が可能になります。基本的な“I see”や“That makes sense”から、感心を込めた“Interesting”や“I never thought of it that way”など、場面ごとに適した表現を選びましょう。英語を話すときは、言葉だけでなく表情やトーンもあわせて使うことで、より伝わるコミュニケーションができます。

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