法律関係の仕事や海外とのやりとりで「弁護士」を英語で表現したい場面は多々あります。しかし「lawyer」だけで済ませるのは不十分なことも。この記事では、使い分けが求められる弁護士の英語表現について、シーン別に例文付きで詳しく解説します。

1. 「弁護士」は英語で何と言う?基本の単語

1-1. 一般的な「弁護士」は「lawyer」

「弁護士」は英語でlawyerと表現されます。もっとも広く使われている表現で、日常会話からビジネスまで幅広く使えます。

例文:
I need to consult a lawyer about my contract.
(契約について弁護士に相談する必要があります。)

1-2. 米国での正式な職業名は「attorney」

アメリカではattorney(正式には attorney-at-law)も一般的に使われます。特に法律の専門家としての肩書きに使われ、ビジネスや法的文書などではこちらが好まれます。

例文:
She is an experienced attorney in corporate law.
(彼女は企業法務に詳しい経験豊富な弁護士です。)

2. 「lawyer」と「attorney」の違いとは?

2-1. 「lawyer」は包括的な用語

lawyer

は法的な知識を持つ専門家全般を指す語で、資格の有無を問わず使われることがあります。広義での「法律家」というイメージです。

2-2. 「attorney」は法廷代理権を持つ弁護士

一方でattorneyは、法的な代理権を持ち、裁判で依頼人を代理できる資格を持った人を指します。アメリカでは特に法廷に立つ弁護士を指して使われる傾向があります。

2-3. イギリスでは「solicitor」「barrister」も使う

イギリスではsolicitor(事務弁護士)とbarrister(法廷弁護士)と呼び分けられます。役割の違いがあり、solicitorは契約書や法律相談を、barristerは裁判所での弁護を専門とします。

3. 職種別・専門分野による弁護士の英語表現

3-1. 企業法務の弁護士は「corporate lawyer」

企業の契約、コンプライアンス、M\&Aなどを扱う弁護士はcorporate lawyerbusiness attorneyと呼ばれます。

例文:
We hired a corporate lawyer to handle the merger.
(合併手続きを担当するために企業弁護士を雇いました。)

3-2. 知的財産関連は「intellectual property lawyer」

特許や商標、著作権などを扱う専門家はintellectual property lawyer(IP lawyer)と表現します。

例文:
An IP lawyer reviewed our trademark application.
(知財弁護士が商標申請を確認しました。)

3-3. 離婚や家庭問題は「family lawyer」

家庭法の問題を扱う弁護士はfamily lawyerと表現されます。離婚、親権、養育費などに対応します。

例文:
She spoke with a family lawyer about custody rights.
(彼女は親権について家族法の弁護士に相談しました。)

3-4. 刑事事件を扱う「criminal defense attorney」

刑事事件の被告人を弁護する弁護士はcriminal defense attorneypublic defender(公選弁護士)と呼ばれます。

例文:
The criminal defense attorney argued for his client’s innocence.
(刑事弁護士は依頼人の無罪を主張しました。)

4. 弁護士への呼びかけ・敬称の使い方

4-1. アメリカでの敬称は「Mr./Ms. + Last Name」

英語で弁護士に敬意を払う場合、多くはMr.Ms.に名字をつけて呼びます。

例文:
Good afternoon, Mr. Williams. Thank you for your advice.
(こんにちは、ウィリアムズ先生。アドバイスありがとうございます。)

4-2. 書面では「Esq.」を使うことも

アメリカでは書類や名刺などで名前の後にEsq.(Esquire)を付けることで、弁護士であることを示すことがあります。

例文:
Jonathan Reed, Esq.
(ジョナサン・リード弁護士)

5. 弁護士に関する英語表現・イディオム

5-1. “Call my lawyer”

「弁護士を呼んでくれ」という意味で、逮捕時などによく使われるフレーズです。

例文:
I want to call my lawyer before answering questions.
(質問に答える前に弁護士に連絡したい。)

5-2. “Sue someone”「訴える」

「訴える」はsueを使います。

例文:
He sued the company for negligence.
(彼はその会社を過失で訴えました。)

6. まとめ:「弁護士」は文脈に応じて表現を使い分けよう

「弁護士」は英語でlawyerが最も一般的ですが、アメリカではattorney、イギリスではsolicitorbarristerといった表現が使われ、職種やシーンによって適切な言い回しが求められます。専門分野や敬称も含めて覚えておくことで、ビジネスや日常での英語表現がより正確で丁寧になります。例文も活用して、自然な英語のコミュニケーションを目指しましょう。

おすすめの記事