「そして」は日本語で物事を順序立てて話すときによく使われる接続詞です。英語では主に「and」が対応しますが、状況や文の構造によってさまざまな表現が使われます。この記事では、「そして」の英語での言い換えや、会話・ライティングで自然に使える表現を詳しく紹介します。

1. 「そして」の基本的な英語表現とは?

1-1. 最も基本的な表現「and」

and

は英語における「そして」の基本的な表現です。物事を並列に結びつけるときに使われ、もっとも頻繁に登場する接続詞です。

例文:
She opened the window, and the fresh air came in.
(彼女は窓を開けた。そして、新鮮な空気が入ってきた。)

I like coffee and tea.
(私はコーヒーと紅茶が好きです。)

このように、「and」は文と文をつなぐだけでなく、語や句を並列する役割も果たします。

1-2. 「それから」という意味を含む「then」

then

は、出来事が時系列で続く場合に「そして」「それから」の意味で使われます。

例文:
We had dinner, then we went to the movies.
(夕食をとって、それから映画に行きました。)

「then」は特に物語や日記のような文体でよく使われます。

1-3. 「その上・さらに」を表す「also」「in addition」

also

in additionは、情報を追加する際に使われる「そして」に近い表現です。

例文:
He speaks French. Also, he can speak Japanese.
(彼はフランス語を話す。そして、日本語も話せる。)

In addition, the hotel offers free breakfast.
(さらに、そのホテルは無料の朝食も提供している。)

「also」は口語で、「in addition」はややフォーマルな文書でよく使われます。

2. 文頭に使える「そして」の表現

2-1. 会話で自然な「and then」

And then

は、話の続きをスムーズに伝えるときに便利な表現です。

例文:
I met her at the station. And then we went to the café.
(駅で彼女に会った。そしてカフェに行った。)

ストーリーの流れを語る場面で非常に自然に使われる表現です。

2-2. 書き言葉で便利な「Moreover」「Furthermore」

Moreover

Furthermoreは「その上」「さらに」という意味で、エッセイやビジネス文書などでよく使われます。

例文:
The project is behind schedule. Moreover, the budget is almost gone.
(プロジェクトは予定より遅れている。その上、予算もほぼ尽きている。)

These terms add emphasis and help build logical flow in formal writing.

3. 「そして」のニュアンスに応じた言い換え表現

3-1. 感情や強調を伴う「what’s more」

What’s more

は、「おまけに」「しかも」といったニュアンスで、「そして」よりもやや感情を込めた言い方です。

例文:
The food was delicious. What’s more, it was cheap.
(料理は美味しかった。そして、おまけに安かった。)

3-2. 因果関係を含む「so」「thus」

so

thusは、「だから」「その結果」といった意味も含む「そして」の別表現です。

例文:
It started to rain, so we stayed home.
(雨が降り出した。そして、私たちは家にいた。)

He studied hard. Thus, he passed the exam.
(彼は一生懸命勉強した。そして試験に合格した。)

3-3. 複雑な文章に便利な「besides」「as well as」

Besides

as well asは、「加えて」「〜だけでなく」といった意味で、「そして」の役割を果たす接続表現です。

例文:
Besides English, she can speak Spanish.
(英語に加えて、彼女はスペイン語も話せる。)

As well as being a teacher, he is also a writer.
(彼は教師であるだけでなく、作家でもある。)

4. 「そして」の英語での使い方に関する注意点

4-1. 「and」で始めることは文法的に正しい?

学校英語では「and」で文を始めてはいけないと教わることがありますが、英語圏のネイティブスピーカーは日常的に使用します。特に会話やカジュアルな文章では自然な使い方です。

例文:
And that’s why I left early.
(そして、それが私が早く帰った理由です。)

4-2. 同じ接続詞を繰り返さない工夫

文章が単調にならないように、andthenだけでなく、他のバリエーションを交えて使用するとより自然で読みやすい英語になります。

例文:
He cleaned the kitchen. Afterwards, he vacuumed the living room.
(彼はキッチンを掃除した。そして、そのあとリビングを掃除機がけした。)

5. まとめ:「そして」の英語表現は状況に応じて使い分けよう

「そして」に対応する英語表現はandが基本ですが、thenalsomoreoverなど文脈や文体に応じて適切に使い分けることが大切です。会話ではカジュアルな表現を、ビジネス文書ではフォーマルな表現を選ぶことで、より自然で伝わりやすい英語になります。ニュアンスを理解し、表現のバリエーションを身につけておくことで、英語力は一段と高まるでしょう。

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