「if」を使った仮定法は、英語で「もし~だったら」と非現実的な状況を表現する際に使われます。仮定法には仮定法過去・仮定法過去完了・仮定法未来などがあり、それぞれ使い方が異なります。本記事では、if 仮定法の基本ルール、例文、使い分けのポイントを詳しく解説します。英会話や英作文で役立つ表現をマスターしましょう!
1. if 仮定法とは?
仮定法とは、現実とは異なる仮の状況を表す文法です。「if」を使った仮定法では、あり得ないことや可能性の低いことを想定し、その結果を述べます。仮定法には以下の種類があります。
仮定法過去(現在の非現実)
仮定法過去完了(過去の非現実)
仮定法未来(未来の可能性が低い仮定)
2. if 仮定法過去のルールと例文
if 仮定法過去の基本ルール
仮定法過去は、「現在の事実とは異なる仮定」を表すときに使います。つまり、現実にはそうではないが、「もしそうだったら」という仮の状況を想定する表現方法です。動詞は過去形を使いますが、意味としては現在のことを指します。これは、英語において過去形が「現実とは違うことを示す」働きをするためです。
仮定法過去を使うことで、「もし~だったら、~するのに」という表現が可能になります。実際にはそうではないことを話しているため、would、could、might などの助動詞を使って、「可能性の低い未来」を表現することが多いです。
構造:
If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形.
このルールを押さえることで、ネイティブがよく使う仮定法表現を自然に理解し、使うことができます。
if 仮定法過去の例文
仮定法過去は、日常会話やビジネスシーンなど幅広い場面で使われます。いくつかの例を見てみましょう。
・If I had a car, I would drive to work.
(もし車を持っていたら、車で通勤するのに。)
・If she were here, she would help us.
(もし彼女がここにいたら、私たちを助けてくれるのに。)
・If he knew my address, he would visit me.
(もし彼が私の住所を知っていたら、訪ねてきてくれるのに。)
・If I were taller, I could join the basketball team.
(もし私がもっと背が高かったら、バスケットボールチームに入れるのに。)
※ 「be動詞」は主語に関係なく「were」 を使います。(ただし、口語では「was」も使われることがあります。)
また、仮定法過去は「忠告」や「提案」にも使われます。例えば、次のような表現です。
・If I were you, I would apologize.
(もし私があなただったら、謝るのに。)
このように、仮定法過去はさまざまなシチュエーションで使われ、英語のコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。
3. if 仮定法過去完了のルールと例文
if 仮定法過去完了の基本ルール
仮定法過去完了は、「過去の事実とは異なる仮定」を表すときに使います。過去に実際には起こらなかったことを仮定し、その結果を述べます。動詞は過去完了形(had + 過去分詞) を使います。
構造:
If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + would/could/might + have + 過去分詞.
if 仮定法過去完了の例文
仮定法過去完了を使うことで、「もし過去に〇〇していたら、△△だったのに」と、過去の出来事に対する後悔や異なる結果を想像する表現が可能になります。 いくつかの例を見てみましょう。
・If I had studied harder, I would have passed the exam.
(もっと勉強していたら、試験に合格していただろう。)
・If she had left earlier, she wouldn't have missed the train.
(彼女がもっと早く出発していたら、電車に乗り遅れなかったのに。)
・If we had taken a taxi, we would have arrived on time.
(タクシーに乗っていたら、時間通りに到着できたのに。)
・If he had checked the weather forecast, he wouldn't have forgotten his umbrella.
(天気予報を確認していたら、傘を忘れなかったのに。)
また、仮定法過去完了は「後悔の気持ち」や「過去の別の選択肢」を表現するために使われることが多いです。例えば、次のような表現があります。
・If I hadn't spent so much money, I would have been able to buy a new phone.
(もしあんなにお金を使っていなかったら、新しいスマホを買えたのに。)
・If you had told me earlier, I would have helped you.
(もしもっと早く言ってくれていたら、手伝えたのに。)
このように、仮定法過去完了は「過去のやり直しができないこと」に対する後悔や、「別の選択をしていれば違う結果になっていたはず」という仮定を表すために使われます。日常会話やビジネスシーンでもよく使われるので、しっかりと使い方を覚えておきましょう。
4. if 仮定法未来のルールと例文
if 仮定法未来の基本ルール
仮定法未来は、「未来の可能性が低い仮定」を表すときに使います。以下の2つのパターンがあります。
構造:
If + 主語 + should + 動詞の原形(万が一~なら)
If + 主語 + were to + 動詞の原形(仮に~なら)
if 仮定法未来の例文
・If you should need any help, please let me know.
(万が一助けが必要なら、私に知らせてください。)
・If I were to win the lottery, I would travel the world.
(もし宝くじに当たったら、世界中を旅行するだろう。)
5. if 仮定法の実践的な使い方
日常会話での応用例
・If I were you, I would take that job.
(もし私があなたなら、その仕事を受けるのに。)
・If he had told me, I would have helped him.
(もし彼が私に言っていたら、助けていただろう。)
ビジネス英語での応用例
・If the company were to invest in this project, it could be successful.
(もし会社がこのプロジェクトに投資すれば、成功するかもしれない。)
・If we had prepared better, we would have avoided the problem.
(もし私たちがもっと準備していたら、その問題を避けられたのに。)
6. if 仮定法を使う際の注意点
「if」を使わない仮定法
仮定法は「if」なしでも表現できます。
例:
・Had I known about the meeting, I would have attended.
(もしその会議を知っていたら、出席したのに。)
※ 「If I had known...」の「if」を省略し、倒置を使うことでフォーマルな表現に。
直説法との違い
仮定法ではなく直説法を使うと、「本当に起こる可能性がある話」になります。
直説法:
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
(明日雨が降ったら、ピクニックを中止する。)
仮定法:
If it were sunny every day, I would be happy.
(もし毎日晴れだったら、私は幸せだろう。)
7. まとめ
if 仮定法は、現在・過去・未来の非現実的な状況を表す重要な文法です。仮定法過去・仮定法過去完了・仮定法未来の違いを理解し、適切に使い分けましょう!