「もし~だったら…なのに」と現在の事実と異なる状況を表すのが仮定法過去です。英会話やライティングで頻出する重要な文法ですが、正しく使いこなせていますか?この記事では、仮定法過去の基本ルールから応用表現までを詳しく解説し、例文も豊富に紹介します。この記事を読めば、仮定法過去をマスターし、より自然な英語表現ができるようになります!
1. 仮定法過去とは?
仮定法過去とは、現在の事実とは異なる状況を仮定して、「もし~だったら…なのに」と表現する文法です。実際にはそうではないけれど、もし違う状況だったらどうなるかを伝えるときに使います。
例えば、以下のような表現が挙げられます。
例文:
・If I were taller, I would play basketball.
(もし私がもっと背が高ければ、バスケットボールをするのに。)
この文では、「私は背が高くない」という事実があり、それとは違う仮定の状況を表しています。
2. 仮定法過去の基本ルール
仮定法過去の文は、以下の基本構造を持ちます。
「If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形」
• If節: 動詞は過去形(be動詞は原則「were」)
• 主節: 「would/could/might + 動詞の原形」
be動詞の使い方
仮定法過去では、主語が「I」や「he/she/it」の場合でも、be動詞はwereを使うのが一般的です。
例文:
・If I were a millionaire, I would travel the world.
(もし私が億万長者なら、世界を旅するのに。)
・If she were here, she would help us.
(もし彼女がここにいれば、私たちを助けてくれるのに。)
ただし、口語では「was」が使われることもあります。
否定文の作り方
仮定法過去の否定文では、「If + 主語 + didn't + 動詞の原形」を使います。
例文:
・If he didn't eat so much junk food, he would be healthier.
(もし彼がそんなにジャンクフードを食べなければ、もっと健康なのに。)
・If I weren't so tired, I would go to the gym.
(もしそんなに疲れていなければ、ジムに行くのに。)
疑問文の作り方
仮定法過去の疑問文では、主節の「would/could/might」を文頭に置くことで作ることができます。
例文:
・What would you do if you won the lottery?
(もし宝くじに当たったら、何をする?)
・Who would you call if you were in trouble?
(もし困った状況にあったら、誰に電話する?)
could や might を使う場合
「would」の代わりに「could」や「might」を使うと、可能性や推測のニュアンスが加わります。
例文:
・If she studied more, she could pass the exam.
(もし彼女がもっと勉強すれば、試験に合格できるかもしれない。)
・If I had a car, I might drive to work instead of taking the train.
(もし車を持っていたら、電車ではなく車で通勤するかもしれない。)
仮定法過去の省略表現
仮定法過去の「If節」が省略されることもあります。その場合、倒置を用いることがあります。
例文:
・Were I rich, I would buy a luxury car.
(もし私が裕福なら、高級車を買うのに。)
・Had she more time, she would learn a new language.
(もし彼女にもっと時間があれば、新しい言語を学ぶのに。)
3. 仮定法過去の例文
基本の例文
・If I had more time, I would read more books and learn new skills.
(もっと時間があれば、もっと本を読んで新しいスキルを習得するのに。)
・If she studied harder, she would pass the exam and get into a better university.
(もっと勉強すれば、試験に合格して、より良い大学に進学できるのに。)
・If they lived in Tokyo, they would go to Disneyland more often and enjoy city life.
(もし彼らが東京に住んでいたら、もっと頻繁にディズニーランドに行って、都会の生活を楽しむだろう。)
・If he knew how to cook, he would make delicious meals for himself.
(もし彼が料理の仕方を知っていたら、自分で美味しい食事を作るのに。)
・If we had a bigger house, we would invite more friends over for parties.
(もし私たちにもっと大きな家があれば、もっとたくさんの友達を招いてパーティーをするのに。)
否定文の例文
・If he didn't smoke, he would be healthier and live longer.
(もし彼がタバコを吸わなければ、もっと健康で長生きできるのに。)
・If I weren't so busy, I would join your party and stay until late at night.
(もしそんなに忙しくなければ、君のパーティーに参加して夜遅くまで楽しむのに。)
・If she didn't spend so much money on clothes, she would save enough for a vacation.
(もし彼女が服にそんなにお金を使わなければ、旅行のために十分な貯金ができるのに。)
・If they weren't afraid of heights, they would try bungee jumping.
(もし彼らが高所恐怖症でなければ、バンジージャンプを試すのに。)
・If we didn't have so much work, we would take a long vacation.
(もし私たちにそんなに仕事がなければ、長い休暇を取るのに。)
4.仮定法過去の応用表現
If I were you
「もし私があなたの立場なら」という表現で、アドバイスをするときに使います。
例文:
・If I were you, I would apologize to him.
(もし私が君なら、彼に謝るのに。)
・If I were you, I would take that job.
(もし私が君なら、その仕事を引き受けるのに。)
仮定法過去と「wish」の組み合わせ
「I wish + 主語 + 過去形」で現在の状況を変えたい願望を表します。
例文:
・I wish I had more money.
(もっとお金があればいいのに。)
・I wish he were here.
(彼がここにいてくれたらいいのに。)
5.仮定法過去と直説法の違い
仮定法過去と普通の過去形(直説法)の違いを理解することが大切です。
直説法との比較
直説法(過去の事実):
She was tired, so she went to bed early.
(彼女は疲れていたので、早く寝た。)
仮定法過去(現在の仮定):
If she were tired, she would go to bed early.
(もし彼女が疲れていたら、早く寝るのに。)
仮定法過去は、あくまで現在の事実とは異なる状況を仮定している点がポイントです。
6. まとめ
仮定法過去は、現在の事実とは異なる状況を仮定するときに使う表現で、英語では非常に重要な文法の一つです。
基本構造: 「If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形」
• be動詞は「were」が基本
• If I were you(もし私があなたなら) の表現は便利
• 「I wish + 過去形」で現在の願望を表せる
この記事の例文を参考にしながら、仮定法過去を使った自然な英語表現を身につけましょう!