「特に」という言葉は、英語でもさまざまな表現で言い換えられます。一般的な「especially」や「particularly」だけでなく、カジュアルな表現やフォーマルな場面での適切な言い回しも知っておくと、英会話やライティングで役立ちます。本記事では、「特に」の英語表現の違い、ニュアンス、使い方のポイントを詳しく解説し、豊富な例文とともに紹介します。

1. 「特に」を表す基本的な英語表現

Especially(特に、際立って)

「especially」は、「とりわけ」「他と比べて特に際立っている」ことを示します。主にカジュアルな会話やライティングで使われ、特定の要素を強調するのに便利な表現です。また、「especially」は副詞として使われるため、形容詞や動詞を修飾する際にも適しています。たとえば、「especially important(特に重要)」や「especially love(特に愛する)」のような形で使うことができます。

例文:
・I like sushi, especially salmon rolls.
(私は寿司が好きです。特にサーモンロールが好きです。)
・This book is especially useful for beginners.
(この本は特に初心者に役立ちます。)
・This restaurant is especially famous for its seafood dishes.
(このレストランは特にシーフード料理で有名です。)
・I was especially impressed by his speech at the conference.
(私は彼の会議でのスピーチに特に感銘を受けました。)
・Children especially enjoy playing in the park during summer.
(子供たちは特に夏に公園で遊ぶのを楽しみます。)

Particularly(特に、格別に)

「particularly」は「特に強調する」ニュアンスを持ち、ややフォーマルな印象があります。「especially」と同様に副詞として使われますが、「particularly」のほうがフォーマルな文脈や書き言葉で使われることが多いです。特に、細かい違いを説明する際や、特定の要素を他と区別する際に適した表現です。

例文:
・I enjoy classical music, particularly Beethoven’s symphonies.
(私はクラシック音楽が好きです。特にベートーヴェンの交響曲が好きです。)
・She is particularly talented in mathematics.
(彼女は数学に特に才能があります。)
・This hotel is particularly known for its excellent customer service.
(このホテルは特に優れた顧客サービスで知られています。)
・I found the second chapter of the book particularly interesting.
(私はその本の第2章が特に面白いと思いました。)
・He is particularly careful when driving in bad weather.
(彼は悪天候時の運転には特に注意を払っています。)

2. カジュアルな「特に」の英語表現

In particular(特に、とりわけ)

「in particular」は文中・文末どちらにも使え、特定のものを強調する表現です。

例文:
・I love Italian food, in particular, pasta.
(私はイタリア料理が好きです。特にパスタが好きです。)
・There are many things I like about this city, but the weather in particular is amazing.
(この街の好きな点は多いですが、特に天気が素晴らしいです。)

Notably(特に、顕著に)

「notably」はフォーマルな場面で使われることが多く、「顕著に」や「目立って」という意味を持ちます。

例文:
・Several employees, notably John, contributed to the success of the project.
(数名の従業員、特にジョンがこのプロジェクトの成功に貢献しました。)
・The company has grown rapidly, notably in international markets.
(その会社は急速に成長しました。特に国際市場での成長が顕著です。)

3. 否定文で使う「特に」の英語表現

Not especially(特に~というわけではない)

「not especially」は「それほど~ではない」「特に~とは言えない」という控えめな表現です。

例文:
・I’m not especially interested in sports.
(私はスポーツに特に興味があるわけではありません。)
・The movie was not especially good.
(その映画は特に良かったわけではない。)

Not particularly(特に~ではない)

「not particularly」は「not especially」と似ていますが、よりニュートラルで、ややフォーマルな表現です。

例文:
・I’m not particularly fond of spicy food.
(私は特に辛い食べ物が好きなわけではありません。)
・He didn’t seem particularly excited about the news.
(彼はそのニュースに特に興奮しているようには見えませんでした。)

4. 「特に」を強調する英語表現

Above all(何よりも、特に)

「above all」は「何よりも特に強調したいこと」に使われる表現で、最も大切なことを伝えたいときに便利です。ビジネス、日常会話、スピーチなど幅広い場面で使われます。

また、リストの最後に「結論として最も重要なのは」といった意味合いで用いることもできます。たとえば、「Above all, we must stay positive.(何よりも、前向きでいることが大切です。)」のように、最も重要なポイントを伝えたいときに適しています。

例文:
・Above all, health is the most important thing.
(何よりも健康が最も大切です。)
・She values honesty above all.
(彼女は何よりも誠実さを大切にしています。)
・Above all, safety comes first when driving.
(何よりも運転時の安全が最優先です。)
・He wants to be respected above all.
(彼は何よりも尊敬されることを望んでいます。)
・Above all, we should be grateful for what we have.
(何よりも、私たちは今あるものに感謝すべきです。)

More than anything(何よりも)

「more than anything」は「特に好き」「特に重要」という意味で、カジュアルな表現です。感情を強く表現したいときに使われ、特に「大切なもの」「好きなこと」を強調するときに便利です。恋愛や友情の場面、家族との会話などでよく使われます。また、「More than anything else」として使うことも可能で、より強調のニュアンスを加えることができます。

例文:
・I love my family more than anything.
(私は家族を何よりも愛しています。)
・More than anything, I want to see you happy.
(何よりも、あなたが幸せでいることを願っています。)
・I enjoy traveling more than anything.
(私は何よりも旅行を楽しみます。)
・More than anything, she desires freedom.
(彼女は何よりも自由を求めています。)
・He cares about his friends more than anything.
(彼は何よりも友人を大切にしています。)

5. まとめ

「特に」を表す英語表現には、「especially」や「particularly」などの基本的なものから、「above all」や「notably」のように強調する表現までさまざまなバリエーションがあります。状況やニュアンスに応じて適切に使い分けることで、より自然な英語表現ができるようになります。ぜひ、会話やライティングで実践してみてください。

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