英英辞典の効果的な使い方とは? おすすめの英英辞典もご紹介します

中学や高校で英和辞典を使ったことのある人は多いと思います。
しかし、英英辞典を使ったことがある方は少ないでしょう。
英英辞典は効果的に使うと、英語力の向上が狙える英語学習には欠かせないものです。
この記事では、英英辞典の効果的な使い方について解説します。
併せておすすめの英和辞典もご紹介しますので、是非参考にしてみてください。

英英辞典とは?

英英辞典とは、英語で書かれた辞書で、英単語の意味や発音、用法などを英語で解説しているものです。
英語の単語の意味や用法を日本語で説明してくれる英和辞典の場合には、日本語で書かれているために扱いやすいものの、単語の意味が正確に伝わらなかったり、単語を日本語に変換する癖が付いてしまうために速読力が身に付きにくいといった欠点があります。
英英辞典を使うことで、単語の意味を正確に理解し、英語のまま単語を理解できる力が身に付きやすいのです。

英英辞典の種類とは

英英辞典には様々な種類が存在します。

・Oxford Advanced Learner’s Dictionary(OALD),
・Longman Dictionary of Contemporary English(LDOCE)
・Oxford English Dictionary
・Cambridge Business English Dictionary

特に英語学習に向いているものは「OALD」と「LDOCE」です。
日本で書店の英英辞典コーナーを覗くと、これらの表紙を日本語に訳した「オックスフォード現代英英辞典」と「ロングマン現代英英辞典」が数多く販売されています。こちらは電子辞書にも登録されているほどポピュラーな英英辞典です。英語学習初心者のうちは、この2種類のものを使うとよいでしょう。

英英辞典を使うメリット

英英辞典の使用メリットについては上記でも少し触れましたが、下記により具体的にまとめました。

メリット① 単語の意味を正確に理解できる

例えば、comprehensiveを英和辞典で引いてみると「包括的な」という意味が示されています。
しかし、「包括的な」と日本語で示されても日常生活で使わない意味であるため、どういう時に使うのか少しわかりにくいです。そういった時に英英辞典で引くと、わかりやすい言葉で単語の意味を簡単に解説してくれます。
「comprehensive」の場合には、ロングマン現代英英辞典で引くと下記のような説明が載っています。

・including all the necessary facts, details, or problems that need to be dealt with

メリット② 意味が似た単語の違いがわかる

例えば、reservationとappointmentはどちらも「予約」という意味です。
しかし、英英辞典で引くと、下記のような違いがあることがわかります。

reservation:an arrangement in which something such as a seat on an aircraft or a table at a restaurant is kept for you
appointment:a formal arrangement to meet or visit someone at a particular time and place
(Cambridge Dictionary)

つまり、飛行機の席やレストランのテーブルの予約には「reservation」を、特定の時間や場所で人に会ったり訪問する際に「appointment」を使うのです。
このように、英英辞典を使うことで、日本語では意味の違いがわからない単語の理解を深めることができるのです。

メリット③ 英語を英語のまま理解できるようになる

日常的に英英辞典を使っていると、自然と英語を読む量が増えます。
英語と日本語は語順が異なっているため、英語に慣れていない人は返り読みをついついしてしまいがちです。その結果読解スピードが下がってしまい、特に時間が限られている試験においては全部解ききれない…ということにもつながってしまうケースもよくあります。
しかし、英語の読む量を増やすことで、英語を語順通りに理解できるようになる「英語脳」ができ、英語を正確に理解する力と速読力が格段に向上するでしょう。
たくさんの英文に触れることで、語彙力や文法も向上しますし、いいこと尽くめです。

英英辞典は初心者にも使えるもの?

和英辞典を使っている初心者の方にとっては、英英辞典は英語で書かれている分、難しく関実人も多いと思います。
しかし、最初は難しくても、英英辞典を使うことで英語に触れる機会が多くなるため、これから英語に向き合っていく中で重要な英語脳を形成していくことができますし、単語本来のニュアンスを理解することもできます。
初心者のうちは英英辞典だけで全てを理解することは難しいため、英和辞典と併用して使っていき、徐々に英英辞典だけでも単語や文章の意味を理解できるようにしていきましょう。

英英辞典の効果的な使い方

ここからは、英語学習に役立つ英英辞典の使い方を解説していきます。

日常的に手元に置いておく

英英辞典を効果的に使うためには、日常的に手元に置き、英語に触れる機会があったらすぐに英英辞典を開く習慣を身に付けることが大事です。
英語学習をするときはもちろん、日常生活においても、英英辞典を手元に置いておきましょう。紙の英英辞典は分厚く持ち歩くことが難しいため、英英辞典のアプリをスマホやタブレットに入れておくことをおすすめします。

英英辞典の説明を書き出して、訳してみる

英英辞典の文は簡単なものなので、英語初心者でも訳しやすいです。
主語が2語以上ある文や関係代名詞での修飾なども訳せるようになると、構文理解がより深まり、英語運用能力の向上につながるでしょう。
もちろん、この時説明文にわからない単語があったらその単語の意味も必ず調べましょう。単語の語彙を増やすことで、わかる英文が格段に向上します。

英英辞典の訳以外の情報も活用する

英英辞典では、単語の意味だけでなく、発音記号や活用形、語源や派生語、同義語や例文などのその他の情報も載っています。
これらの情報を活用することで、単語の意味だけでなく発音やスペルなどもわかるため、リーディングだけでなくリスニングやライティング、スピーキングにも役立つ力が身に付きます。さらにその単語の背景知識を知ることで、よりその単語の意味が記憶に定着しやすくなります。

英英辞典で調べた単語を記録して復習する

英英辞典で単語を調べた時にはその意味を覚えたと思っても、時間が経つと忘れてしまうことが多いです。単語を調べた後は、必ず復習を怠らないようにしましょう。
調べた単語とその意味や例文をノートやカード、またはアプリなどに記録して、寝る前や次の日の朝などに復習して、知識を定着させましょう。

おすすめの英英辞典3選

ここからはおすすめの英英辞典を3つご紹介します。

おすすめ英英辞典① ロングマン現代英英辞典

ロングマン現代英英辞典は初心者に向いている英英辞典です。
このロングマン現代英英辞典は使用されている語彙が中学修了レベルの2,000語と少ないため、初心者でも理解しやすいです。
また、重要レベルごとに英単語に印があるため、覚えるべき単語の優先度も一目でわかります。中身はフルカラーかつイラストも付いているので、良い意味で辞典らしくなく、視覚的にもわかりやすいです。
よく一緒に使われる単語の組み合わせも併せて載っているため、実用性も十分にあります。

おすすめ英英辞典② オックスフォード現代英英辞典

オックスフォード現代英英辞典はシンプルな作りで人気の英英辞典です。
こちらはイギリス人の英語学者A・S・ホーンビーらが英語を母語としない外国人学習者のために編集した後に日本で出版した辞書が元になって編纂・発行されている、最も伝統のある学習者向け英英辞典です。
こちらはロングマン現代英英辞典に比べて少し難易度が高いものとなっています。こちらは3,000単語を使用して単語を解説しています。また、説明文もより複雑になっているため、少し難しくなっており、その分構文理解や語彙力が身に付くでしょう。
また、オックスフォード現代英英辞典は、単語の意味や例文を中心に、必要な情報だけをシンプルにまとめているため無駄が無く扱いやすいです。
イディオムなどを十分理解している方やロングマン現代英英辞典からのステップアップを考えている方におすすめです。

おすすめの英英辞典③ オックスフォード英語辞典/Oxford English Dictionary(OED)

オックスフォード英語辞典はネイティブの学術利用にも使われる英英辞典です。日本の「広辞苑」に近い辞典です。
このオックスフォード英語辞典の良い点は何と言っても、その網羅率。60万もの単語と300万もの引用が用いられている、世界最大の辞典なのです。全20巻構成で、29万1599の見出し語を収録しており、全20巻の総重量は62㎏。
そしてオックスフォード英語辞典は単語がどのようにして今のように使われるようになったのか、その単語の成立から今に至るまでの変遷を丁寧に解説している辞書でもあります。単語の語源は見応えがあり、語源を知りたい方におすすめです。
総じてレベルが高いため、英語初心者ではなく、言語学や語源学をアカデミックな環境で学んでいる方におすすめです。
こちらは無料アプリ版もあります。
Android版:https://play.google.com/store/apps/  
iPhone版:
https://apps.apple.com/jp/app/oxford-dictionary/id978674211 

おすすめの英英辞典の無料アプリ2選

アプリの英英辞典をスマホに入れておくと、持ち運びが簡単にできますし、知らない英単語を目にしたとき気軽に調べることができます。
ここではおすすめの英英辞典の無料アプリをご紹介します。

おすすめアプリ① Dictionary – Merriam-Webster

こちらはゲーム感覚で単語を学習できるアプリです。
英英辞典の他に毎日新しい単語を学べる機能や単語チェックゲームがあるため継続して使いやすいです。
音声検索やネイティブの発音も便利で使いやすく、機能性も良いです。

Android版:
https://play.google.com/store/apps/
iPhone版:
https://apps.apple.com/jp/app/merriam-webster-dictionary/id399452287 

おすすめアプリ② English Dictionary – Offline

シンプルな英英辞典アプリ。
35万以上の定義と活用形などを収録しており、ダウンロード後はオフラインで使用可能であるためいつでもどこでも調べたいときに調べられます。
検索速度が速く、シンプルで基本的な機能が一通りそろっているうえに、文字の大きさがカスタム可能、音声データがある、他のアプリと共有できるなど便利な機能が揃っており、使いやすいアプリです。
こちらはAndroidのみに対応しているのでご注意ください。
Android版:
https://play.google.com/store/apps/  

【まとめ】英英辞典を使いこなしましょう

いかがだったでしょうか。
この記事では、英英辞典のメリットや使い方、おすすめ英英辞典・無料アプリについて解説しました。
英英辞典はハードルが高いように感じられるかもしれませんが、効果的に使うことで英語能力の向上に役立ちます。
英英辞典を使い、日常の英語学習の効果を一層高めましょう!

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